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最近の電卓は、よほどのリーズナブルな品でない限り、たいていの製品に「M+」「Mー」「MR」「MC」といったキーがついていますよね。

これらのキーはメモリ機能などと呼ばれており、この機能を利用することで、少し入り組んだ計算式でも簡単に計算結果を出すことができます。

ですが、このメモリ機能をしっかりと活用できている人は意外と多くはないようです。

そこで今回はこのメモリ機能に関して解説していきたいと思います。

「M+」や「M-」の意味や使い方とは?

まず、「M+」「M-」「MR」「MC」キーの「M」というのは「メモリー(MEMORY)」の頭文字から取っています。まあ、メモリ機能という名前からも簡単に想像できると思いますが(笑)

ここで言うメモリーとは、電卓に表示されている数字を一時的に電卓の中に記憶させるという意味で捉えておけばいいでしょう。

それぞれのキーの機能に関して簡単に説明しておきます。

  • 「M+」(メモリープラス):電卓に表示されている数字をメモリーに加算する
  • 「M-」(メモリーマイナス):電卓に表示されている数字をメモリーから減算する
  • 「MR」(メモリーリコール):これまでメモリーに保存されている計算結果を呼び出す
  • 「MC」(メモリークリア):これまでのメモリーに保存されている内容を消去する

なお、電卓の機種によっては「MR」が「RM」と表示されていたり、「MC」が「CM」となっていたりすることがありますが、機能的には全く同じものです。

また、「MR」と「MC」の機能を一つのキーに集約した「MRC」または「MR/CM」といったキーが採用されている機種もあります。この場合は、最初にキーを押すとメモリー内容を呼び出し(MR機能)、もう一度押すとメモリー内容を消去(MC機能)することができます。

イメージとしては、電卓の液晶画面に表示されている計算結果や数値とは別の「メモリー」という場所に、他の計算結果や数値を保存しているという感じでしょうか。

例えば、( 520 + 145 )×( 962 - 367 )のような計算を紙とペンだけで解こうとする場合、最初に()内の 520 + 145 と 962 - 367 の計算をして、その答えをそれぞれメモに書いておくと思います。

いちいち計算結果をメモしてそれをまた足していくのはとても面倒ですよね。

電卓のメモリ機能というのは、言わばこのメモに書いた計算結果を電卓内に一時的に保存させておいて、後で呼び出すことにより、少ない入力で計算結果を楽に導き出そうという機能なのです。

言葉で説明しても少し分かりにくいかと思いますので、次のコーナーでちょっとした練習問題を解いてみましょう。

「M+」「M-」の練習問題を解いてみよう

①合計の数値を求めたい場合

例題:コンビニで108円のジュース3つと136円のパンを4個、298円のお菓子を2つ買ったときの合計金額

計算式で書くと

( 108 × 3 )+( 136 × 4 )+( 298 × 2 )

となりますね。

それでは、「M+」キーを使ってこの問題を解いてみましょう。

  • 「108」「×」「3」「M+」→→「324」がメモリーに保存される
  • 「136」「×」「4」「M+」→→「544」がメモリーに保存された「324」に加算され、324+544=「868」がメモリーに上書きされる
  • 「298」「×」「2」「M+」→→「596」がメモリーに保存された「868」に加算され、868+596=「1464」がメモリーに上書きされる
  • 「MR」キーを押す→→メモリーに保存された「1464」が電卓の画面に呼び出される

つまり、「M+」を押して小計を出すようなイメージですね。一つ一つの計算をいちいちメモしたり頭で覚えておく必要がなくなるので非常に便利です。

②お釣りを求めたい場合

例題:コンビニで108円のジュース3つと136円のパンを4個、298円のお菓子を2つ買ったとき、2000円を出した際のお釣りはいくらか

計算式で書くと、

2000 ー( 108 × 3 )ー( 136 × 4 )-( 298 × 2 )

となりますね。

この場合は、「M+」キーと「M-」を使っていきます。

  • 「2000」「M+」→→メモリーに「2000」が保存される
  • 「108」「×」「3」「Mー」→→メモリーに保存された「2000」から「324」が引かれ、2000-324=「1676」がメモリーに上書きされる
  • 「136」「×」「4」「M-」→→メモリーに保存された「1676」から「544」が引かれ、1676-544=「1132」がメモリーに上書きされる
  • 「298」「×」「2」「M-」→→メモリーに保存された「1132」から「596」が引かれ、1132-596=「536」がメモリーに上書きされる
  • 「MR」キーを押す→→メモリーに保存された「536」が電卓の画面に呼び出される

ここでのポイントは、電卓画面に「M」の表示がない=メモリーに何も保存されていない場合、メモリーの値は「0」であるということです。なので、メモリーに「2000」という値を保存させるために、最初の「2000」の後に「M+」キーを入力する必要があります。

そして、その「2000」という金額から、買った商品の値段を次々と引いていく、というイメージで答えを導き出していく方法です。

なお、最初に「2000」をメモリーに保存させずに、先に商品の金額部分を計算しても同じ結果が出せます。

  • 「108」「×」「3」「Mー」
  • 「136」「×」「4」「M-」
  • 「298」「×」「2」「M-」
  • 「2000」「M+」
  • 「MR」キーを押す

この手順でも、出てくる答えは「536」になります。

③四則演算の順序が違う場合

小学生の時に習った、「掛け算や割り算は足し算・引き算より先に計算する」というルールがありますね。

例えば、

32 × 24 + 24 ÷ 6

のような場合、正解は「772」なのですが、一般の電卓で左から計算してしまうと、

32 × 24 + 24(=792)

(792)÷ 6 = 132

となってしまい、正確な答えが出てきません。(関数電卓などの高機能の電卓ならば自動で四則演算のルールに基づいて計算してくれます)

そんな時に便利なのがメモリ機能です。

  • 「32」「×」「24」「M+」→→「768」がメモリーに保存される
  • 「24」「÷」「6」「+」「MR(=768)」「=」→→「24÷6」の計算結果とメモリーに保存された「768」を加算して、正解「772」を導き出す

それでは、この計算だとどうでしょう。

32 × 24 ー 24 ÷ 6

ここまでのキーの使い方を理解できていればそれほど難しくはないと思います。

  • 「32」「×」「24」「M+」→→「768」がメモリーに保存される
  • 「24」「÷」「6」「M-」「MR」→→「24÷6」の計算結果「4」をメモリーに保存された「768」から減算し、正解「764」を導き出す

まとめ

以上、電卓のメモリ機能についての解説でした。

「M+」「M-」「MR」「MC」といったメモリ機能を使いこなすことで、日常や仕事でのちょっとした計算も電卓一つで解決できるようになります。

また、簿記や電卓検定などの資格試験の際にも、このメモリ機能はぜひマスターしておきたいテクニックです。

慣れるまでは「ちゃんと計算できてるのかな?」と不安になったりすることもあるでしょうが、上手に使いこなせればあなたの生活の中で電卓はとても優秀なアイテムになることでしょう。様々な機能をぜひ試してみることをお勧めします。